木立の中で静かに佇む熱塩駅舎。喜多方駅から延びていた日中線の終点である。高原の洋館を思わせる擬洋風の駅舎は、昭和11年の建築。こんな所に、と言っては大変失礼なのだが、一日に3往復しかなかった路線にしては立派すぎる建物だ。もっともそんなことはどうでもよく、とにかく端麗なる駅舎だちなのである。中でも屋根と入口のポーチは素晴らしい。ゆるやかに曲線を描く屋根は、そのままホームの上家を兼ねる。駅舎正面の入口部分の円形ポーチは、何ともいえず洒落ている。
「日中線記念館」として保存するにあたり、駅舎そのものにはほとんど手を加えないように留意したのだそうだ。雪国でもあるから、保存には苦労も多いことだろう。建てられたその場所に、そのままの姿で残してくれた熱塩加納村(当時)の人々に心から敬意を表したい。駅舎保存の方法としては、これが理想である。
所在地:福島県喜多方市熱塩加納町熱塩(
地図)
訪問日:2004.8.22