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めくるたび
駅と駅舎を巡る鉄道の旅

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岩泉駅

いわいずみ

路線名
JR東日本 岩泉線
所在地
岩手県下閉伊郡岩泉町
開業日
1972(昭和47)年2月6日
訪問日:2005/09/17
岩泉駅
岩手県東部の山中にある岩泉線の終着駅。二階建てで独特のデザインの駅舎には、商工会などが入居しているようで比較的大きい。岩泉町は、日本三大鍾乳洞の一つである「龍泉洞」があることで知られる。
岩泉駅
驚くなかれ、これが岩泉線の全定期列車である。朝8時1分の列車で出かけた人は、16時28分まで岩泉に帰ってくることができないわけだ。このダイヤは開業時からほとんど変わっていない。
岩泉駅
それでも待合室には、17時20分発の列車を待つ高校生の姿があった。テスト期間中など学校が早く終わったらどうするのだろうか。帰りたくても列車がないのだから気の毒だ。駅業務は委託されているようで、窓口で切符を買うことはできる。
岩泉駅
終端標があるはずのレール先端は、まだ先へと続くかのように草むらの中へ消えていた。実際、ここから三陸鉄道北リアス線の小本駅まで線路がつながる予定であったが、ついに建設されることはなかった。ここから小本までは直線距離でわずか15キロほどしか離れていない。
岩泉駅
ホームには、たった1両の気動車がポツンと停まる。特異な路線だから、乗客は地元の人より鉄道ファンが多いこともある。特に折り返しまで1時間ほど滞在できる夕方の列車が着くと、つかの間の賑わいを見せる。
岩泉駅
なぜ運輸大臣の書になる碑が必要なのかわからないが、大赤字線を建設したのがそんなに誇らしいことなのだろうか。この設置費を保線の費用にでも回せばよかったのに。
岩泉駅
開業時に制作された案内図だろうか。二升石駅と浅内駅の間に「落合」という駅がある(かのように描かれている)のだが、そんな駅は開業時からないようだ。もちろん東北新幹線もまだ記入されていない。
岩泉駅
それにしても街は静かだ。

駅前の商店に入り、パンとソーセージを買う。店のおばちゃんに岩泉の景気を尋ねると、即座に「ダメですよ。全然ダメ」。

人口は減り続けている。若者は高校卒業後ごっそり出て行く。観光客はほとんどいない。宮古や盛岡の病院に行くにはクルマのほうが便利だ...どれも過疎地としては典型的なことなのだろうが、そう語る表情は本当に寂しそうだった。

重苦しい気分になって店を出た。フリーきっぷでやってきて、岩泉の町に340円しか落とさず帰ることに、淡い罪悪感すら覚えた。

そんな私を、澄んだ小本川の流れが少しだけ癒してくれた。